ドラマの1.5倍速から思うこと
何にも忙しくないのに、人生だって終わりが見えていないのに、たまにすごく生き急いだことをしてしまう。大量の映画やドラマ、名作が溢れていると思うと、それを見たことがある側の人間になりたくなってしまう。きっと、作品を見た数はその人の人生の何かに比例することはない。なのに、だ。たくさん見なければいけないような焦燥感に駆られている。
悪いこととは言い切れないが自分の場合はいい方向に行ってるとは考えにくい。
何せ、録画したドラマを1.5倍速で見たりしているのだ。わかっている、ほんとは良くないこと。その作品の製作者は、掛け合いの長さとか、間の取り方とか音楽とかベストな状態でそれを送り出している(まぁ込められてないだろうなと思ってしまうものもあるけど)のだからそれを見る側が変えてしまってはベストな状態で見れなくなってしまうのだ。そして、ここまでは自覚があった。
しかし、この目から鱗の話があった。
僕は今やドラマをリアルタイムで見ることはなくて、大体録画してみている。その際CMは必ず飛ばして見ていた。だが、CM自体もドラマを作る時前提であるものだからそれを完全に無くすのはどうなんだろうということだ。
例えば、この後どうなるの!?という展開でcmに入るとする。CMを飛ばすことはこの後どうなるのというドキドキ感を一瞬のうちに無くしてしまう。便利だけどそこに対するそれでいいのかの疑問符だ。
しかしそれを言うとさらに思うことがある。それは録画で見てること自体に言えることで。
例えば月9であれば、月曜9時である必然性、火曜10時であればその時間帯に放送されるべく理由があってされているのだ。それはまぁ、その時間帯の視聴者層なども加味しているんだろうけど見る人たちの心理に沿って決めてもいると思う。月9は恋愛ドラマで動き初めの月曜に活力が欲しいし、木曜はサスペンス的な作品、か日曜は家族ドラマでしんみりほっこりしたい。
そんなことを思って前は見ていたのに。
これはまぁ完全な自分の想いだけど、みんなそれぞれになんか思うことあると思うんだよなぁ。
生活スタイルが人によってそれぞれな今、一概に言えないことは多くなってるけど、やっぱりできる限り製作者の意図の通りに見ることがその作品を最大限に楽しめるコツなんじゃないかなぁと思う。
映画を見るなら映画館。
ドラマを見るならリアルタイムで。
演劇を見るなら劇場で。
ライブを見るなら生だ。
難しいけど、ちょっとだけ意識して見ればちゃんと楽しめる作品が今より増えるかもしれないなぁと思う。